コラムColumn

夫婦で不動産を購入したときの登記について②

2022.02.09

先日「夫婦で不動産を購入したときの登記について」のコラムで
所有権更正登記についてご紹介しました。

今回は、「どうやら所有権更正登記が難しそうだな」
という場合にはどうしたらいいの?
という内容です。

「所有権更正登記が難しそうだな」とは?

なぜ真実の権利関係に直すだけなのに、「難しそうだな」
といった状況になるのでしょうか?

今回は、同じ所有権更正でも少し状況が違います。
先日のコラムでご紹介した更正登記は、
2分の1太郎
2分の1花子
の登記を
4分の3太郎
4分の1花子

というように、「夫婦間で持分をちょろっと変える」という内容でした。
しかし今回はこんな状況です。

4000万円の不動産を太郎が全額負担して購入しました。
しかし夫婦で「半分こしよ」と話し合い
2分の1太郎
2分の1花子
と登記してしまったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これを
所有者:太郎
に更正して、花子は完全に所有者ではなくなります。
この場合、登記的な考え方をすると
「前所有者はまだ太郎に対する義務を履行していない」となるのです。
この理屈はよくわからなくても大丈夫です。

とにかく重要なのは

 

 

 

いきなりハードルがあがりましたよね。
①の協力は得られる可能性はありますが、
②の協力が得られることは少ないです。

①②どちらか一方でも協力してもらえないと
更正登記はできません。
これが「どうやら所有権更正登記が難しそうだな」という状況です。

では、このままにしておくのでしょうか?
不動産登記は真実の権利関係を登記しなければいけませんし、
贈与税や住宅ローン控除等もありますので、
このままにはできません。

そんなときに取る手段が「真正な登記名義の回復」という登記です。

真正な登記名義の回復は更正登記と何が違うの?

真正な登記名義の回復も更正登記も
どちらも真実の権利関係に登記を直しましょうね
という点は共通しています。

まず、誤った登記をした場合に検討するのが
更正登記です。
そして、更正登記で利害関係人や前所有者の協力が得られない場合に検討するのが
真正な登記名義の回復という流れになります。

そしてこの2つの登記には
主に3つの違いがあります。

 

 

 

 

 

 

あくまでイメージですが、
①②が緩和される代わりに、③が重くなるといった感じでしょうか。

まとめ

今日は真正な登記名義の回復をご紹介しました。
これは実務でも取り扱うことが少ない登記です。

持分を間違えて登記してしまったなと思ったら
まずは専門家である司法書士にご相談ください。

 

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