コラムColumn

200件を超える連件申請に向けて走り続けた日々を私は一生忘れない

2025.11.14

兄、私(女)、弟という兄弟構成のため、
所謂「男の子向けのアニメ」を幼い頃によく見ていました。

当時は、動画配信サービスで一気見して、
オープニングとエンディングはボタン一つでスキップできる時代ではなかったので、
毎週毎週繰り返されるアニメソングは否が応でも記憶に刻み込まれ、
今でも無意識に口ずさむことができます。

先日、どうにもならないくらい忙しく、
土曜も祝日も仕事をしなければ追い付かないという事態に追い込まれました。
その時に脳内で繰り返されていたのが、ドラゴンボールのオープニングテーマ
「CHA-LA HEAD-CHA-LA」です。
ちゃーらーへっちゃらー 何が起きても気分はへのへのかっぱー♪
ってやつです。

この上ないほど元気になれるこの曲で、
あの多忙な日々を駆け抜けていた自分を鼓舞していたんだと思います。

脳内再生だけならよかったのですが、
土曜のある日、事務所に一人だったことをいいことに
「ちゃーらーへっちゃらー♪」と熱唱しながら仕事をしていたら、
事務所の階段を駆け上ってくる足音が聞こえて、焦って歌うのをやめました。
入口に姿を現したのは代表の福島でした。
「おはようございます~」と何もなかった顔で挨拶しましたが、
内心、熱唱が聞こえていやしなかったかとドキドキしていました。
あのときの熱唱が聞こえていなかったことを祈ります。

さて、前置きが少し長くなりましたが、
私が「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を熱唱するほど追い込まれた案件について今日はご紹介します。

なぜ200件を超える登記申請となったのか

一般的な不動産登記の申請は1つの案件で、いくら多くても10連件程度となります。
名変、抹消、移転、設定をベースとしてそこから派生して、
いくら多くても10連件くらいが限界といったところでしょうか。
ところが先日、200件を超える連件申請をしました。
なぜこんなことになってしまったかというと、
その理由の1つに根抵当権設定仮登記の真実が隠れていました。

根抵当権設定仮登記の真実

前書きが長くなったので結論からお伝えすると、
根抵当権設定仮登記は1つの不動産ごとに1つ申請する必要があります。

ん?といういうこと?
というと、例えば、仮登記ではない共同根抵当権を複数の不動産に対して設定する場合、
その不動産が同じ法務局の管轄に属していれば、
まとめて1つの登記申請ですることができます。
不動産が10個あっても100個あっても、
1つの申請書の不動産の表示のとろにまとめてばーーーーーっと対象不動産を書き連ねたらいいのです。
なので、100個の不動産に対して根抵当権を設定する場合でも、
登記申請自体は1申請ということになります。

ところが、根抵当権設定「仮」登記となると話は変わってきます。
先にお伝えしたとおり、根抵当権の仮登記は1つの不動産ごとに1つ申請が必要です。
なので、不動産が100個あった場合、100件の登記申請が必要なのです。

なぜ根抵当権仮登記は不動産ごとに申請が必要なのか

登記研究などにばっちり一括申請できない旨の記載があるので、
できないという事実は争いようがありません。

(登研303)
共同根抵当権設定の仮登記申請は受理すべきでない
(基本通達第14ノ2)。
一括申請に関して登記の目的および登記原因およびその日付が同一であれば、
普通抵当権および純粋共同根抵当権については一括申請が認められるが(令4条)、
累積式共同根抵当権の場合には、一括申請は認められない

では、なぜ仮登記に限って一括申請ができないのかというと、
まず、不動産登記の世界では、原則として一括申請は認められていません。
しかし例外的に「目的、原因、日付、管轄」などが一緒だった場合に限り、
純粋共同根抵当権については一括申請できるというルールになっています。
ここで疑問が。
「え?根抵当権設定仮登記も目的、原因、日付、管轄一緒なのに何でダメなん?」です。
そう、ダメなんです。
注目すべきは「純粋共同」です。
実は根抵当権には①純粋共同根抵当権と②累積式根抵当権なるものがあります。
皆さんが普段「根抵当権」と言っているのは①「純粋共同根抵当権」の方で、
②「累積式根抵当権」が日の目を見ることは殆どありません。
(言葉を聞いたことがあるのは、必死に司法書士試験を受験した人たちくらいでしょうか。

この①「純粋共同」根抵当権は登記が成立要件になっています。(民法第398条の16)
登記が成立要件ということは、
登記しない限り「純粋共同」根抵当権として認められないということです。
じゃあ登記したらいいやんって思いますが、
そこは仮登記の難点で、仮登記では共同としての実体が生じないから
「共同」根抵当権として登記できないらしいのです。
なので、根抵当権仮登記は自動的にすべて②「累積式」になります。
ということは、一括申請のルールである①純粋共同根抵当権ではないので、
一括申請できないということなのです。

少し分かりづらかったかもしれませんが、
とにかく根抵当権仮登記はもれなく累積式になるので、
一括申請はできないルールになっているのです。

ということで、100弱の不動産に対して複数の根抵当権設定仮登記を付けるとご依頼いただいて、
その不動産の数×根抵当権の数の200件超の申請するという流れとなりました。

不動産登記のオンライン申請は何連件までいけるのか

こうなるとまた1つ不安が。
オンライン申請って何連件までいけるの、、、?

確認したところ、法務省システムの制限により、
1回の送信件数は最大で100件までとのこと。
つまり連件申請は100件までということになるので、
オンライン申請不可。紙申請となりました。
申請当日、大量の紙申請の書類を段ボールに抱えて法務局に持ち込みました。

因みに、前提となる名変もありました。
名変は当然、一括申請できるのですが、
不動産の件数が100件を超える場合は事前に法務局に相談をとのことだったので、
事前相談のうえ、前提となる名変、抹消登記はオンライン申請をしました。

不動産登記はふくおか司法書士法人まで

今日は根抵当権設定仮登記の超連件申請についてご紹介しました。
着手しているときは、やってもやっても終わらない案件を目の前に
アニソンンを熱唱してしまうくらい精神崩壊していましたが、
今では、すごく貴重な経験ができたと、ご依頼いただいたことにとても感謝しています。

ふくおか司法書士法人は、他の事務所がちょっと難しいかな、、
と敬遠してしまうような案件も、
複数の司法書士、専門スタッフ、長年の経験を駆使して、
誠心誠意対応させていただきます。

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