解決事例Case

保証人からの時効援用

今回、保証人の方から「主債務消滅の時効援用通知」の作成をご依頼いただきました。

通知を送付したところ、債権者からは次のような回答が返ってきました。

「他の連帯保証人が返済しているから、時効は完成していません。」

しかし、本件はあくまで「保証人からの『主債務』消滅時効の援用」であり、他の保証人の返済が影響するものではありません。

債権者の方にも丁寧に説明を行ったところ、

最終的には「誤解でした」と認め、無事に時効完成が成立しました。

このように、実務上あまり多くないケースでは、債権者側でも理解が不十分なことがあり得ます。

ここからは、保証人と時効援用の関係について整理してみましょう。


保証人が一部を支払っていても時効援用はできるのか?


保証債務に関するご相談でよくあるのが、 「時効は完成しているけれど、過去に保証人として一部を支払ってしまった。この場合でも時効を主張できるのか?」 という疑問です。


1.消滅時効の中断と債務者本人の弁済


まず、原則から確認します。 主たる債務者が時効完成前に一部でも弁済した場合、それは「債務の承認」とされ、時効は中断します。 そのため、その時点から改めて5年や10年などの時効期間が進行しないと、時効は完成しません。


2.保証人が弁済した場合はどうなるか


では、保証人が時効完成前に一部弁済をした場合はどうでしょうか。 一見すると、同じように「時効が中断するのでは」と思われがちです。

しかし、保証人は主たる債務を承認する権限を持っているわけではありません。

そのため、保証人が弁済をしても主たる債務の時効は中断しないのです。

一方で、保証人は時効援用について「当事者」として認められています。

したがって、保証人が過去に一部弁済をしていたとしても、主たる債務の時効が完成すれば、その時効を援用することが可能です。

主たる債務が時効によって消滅すれば、従たる保証債務も消滅します。

結論として、保証人はたとえ一部を支払っていたとしても、最終的には保証債務から解放されるのです。


3.まとめ


主たる債務者が支払った場合 → 時効は中断し、改めて期間が進行する。

保証人が支払った場合 → 主たる債務の時効は中断しない。

よって、保証人も主債務の時効を援用できる。

保証人として一部支払いをしてしまったケースでも、法律上はまだ救済される可能性があります。

保証債務の時効について疑問があるときは、ぜひ専門家にご相談ください。

 

消滅時効援用のご相談はふくおか司法書士法人へ
今日は、保証人から消滅時効の援用の注意点についてご紹介しまいた。
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