解決事例Case

  • ホーム
  • 解決事例
  • 商業登記
  • 商法第406条ノ3第1項の規定により解散→登記記録閉鎖済の会社の代表清算人就任登記を行いました。

商法第406条ノ3第1項の規定により解散→登記記録閉鎖済の会社の代表清算人就任登記を行いました。

2023.08.15

 

「この会社が所有している不動産を購入したい」

というよくあるご相談

「この会社」の登記簿を見てみると、、、、

 

 平成14年に商法第406条ノ3第1項の規定により解散。

 平成27年に商号登記規則第81条第1項による登記記録が閉鎖

最後に登記がなされたのは、

なんと昭和58年10月29日の取締役及び監査役の重任登記

むむむ。。。

40歳を目前に控えた私でさえ、、生まれていない。

ちょっとこれは一筋縄ではいかない予感。。

 

 問題は代表清算人をいかにして選任するか

ちなみに、

この会社の役員は

取締役兼代表取締役 A(既に死亡)

取締役   B(行方不明)

取締役   C(Aの子。連絡が付く)

監査役   D(Aの子)

 

さて、まず考えたのが、

どうやって、清算人を選任しようか、ということでした。

法定清算人を検討しても、取締役も代表取締役の任期は遥か昔に切れている。

代表者は既に死亡。

頼みの綱は連絡がとれる取締役Cさん。

話を聞くと、自分が取締役になっていることさえ知らなかった、とのこと。

 

株式会社の最高決議機関は株主総会。

どんな状態の会社も、株主さえわかればなんとかなる、という面があります。

しかし、当初のヒアリングでは定款も残っていない、とのこと。

(公証役場にお尋ねしましたが、設立から40年以上経過しているので、もう原始定款は残っていない、と言われ、どうしたものかと頭を抱えていた矢先、、)

 

設立当時の定款の写しが奇跡的に発見されました。

そこで、、、

まずは法務局に照会。

最近は、法務局への照会はハードルがあがり、「どれだけ調べても、どれだけ考えても答えが出ない」ときだけしていいことになっています。

(以前は、悩むなー、、レベルでしていましたが、法務局側からそんな簡単に聞いてこないで!!!ということで通達があったのです。)

今回の照会内容をあっさりまとめたら、要は、

「株主総会で清算人及び代表清算人を選任してよいか、

また、清算人、代表清算人の就任登記の際に、取締役及び代表取締役の重任登記を省略できるか」

 

法務局からの回答は意外とあっさりOK。

そうか、私の考えずぎだったのか、、と拍子抜けした思いで

株主に招集通知を発送し、株主総会を開き、取締役及び代表取締役の重任登記も行わず、

清算未了の申し出と併せて、取締役と代表取締役の任期満了登記と、改めて清算人及び代表清算の就任の登記申請を行いました。

(登記懈怠の過料が怖い気もしましたが、代表者が死亡しているので相続人まで追わないだろう、との法務局方が言っていたので、お客様にはリスクは説明したうえでの申請でした)

予感は的中。法務局の回答も二点三点。。。

結果、、

法務局から取下げの指示がありました( ;∀;)

 

「あれれ??照会しましたけど?OK、と言われていましたけど?」

と伝えてみましたが、

照会の回答に間違いがありました。

との回答でした。

 

取り下げ理由としては、

 

   整備法108条(整備法の掲載)により、代表清算人の選任決議機関は清算人会となるので、株主総会で代表清算人は選べない、とのことでした。

  さらに、その整備法に基づいて商法430条と商法261条、、、、をご覧ください!!と。。。

  この後、事務所中の六法を引っ張り出しました、、、 (10冊ほどあるなかの1冊にしか整備法の掲載はありませんでした。)

 

結果的に、

株主総会で清算人を2名選出して、その2名で清算人会を開き、代表清算人を選任しました。

 

この内容で最終的には登記が完了したのですが、登記申請中も、補正の連絡があり、その補正に対応すると、やっぱりあの補正はなし。補正取消の補正(初めて聞いた!!!)

 

など、法務局の対応も二点三点。

最後は、法務局に呼び出されて一緒に明らかに絶版になった商法のボロボロの本を見ながら担当登記官と意見を取り交わして、方向性を確定しました。

 

その途中、清算人会だけど2人しか清算人いない!!!3人以上では??

「あー!!またお客様に事情を説明して株主総会を開いてもらわなくては、、、」

と焦りましたが、商法の清算人会は2名でOKでした。(同業者の方、知ってました??)

 

結果、

 

商法第406条ノ3第1項の規定により解散し、商号登記規則第81条第1項により登記記録が閉鎖。

昭和58年から登記がなされていない法人の代表清算人就任の登記を完了して、無事に不動産を購入して頂くことができました。

 

今回の登記はかなり勉強になりました!!

が再現性が低そうなのが残念なので、

 

商法第406条ノ3第1項の規定により解散。

商号登記規則第81条第1項により登記記録が閉鎖。

 

という状態で困っている法人様の関係者の方、ぜひ、ふくおか司法書士法人にご連絡ください!!

 

今回、だいぶ勉強したので、必ずやお力になれると思います!!

わたしたちは皆様のお困りごとを解決する
福岡の司法書士事務所です。

ふくおか司法書士法人では、不動産登記、商業登記、債務整理、後見業務などに専門のスタッフを配置し、依頼者のためにふくおか司法書士法人で対応しうる限りの支えになることを心がけております。
また、より高い専門性を生み出すために弁護士、税理士、社会保険労務士等の他士業の先生方とも協力し合いながらワンストップで業務にあたっています。
事務所設立時の「誰かの支えになりたい」「目に映る困っている人の力になりたい」という想いは、今も変わらずわたしたちの強い原動力となっています。

一覧に戻る

ピックアップコンテンツPickup contents

当事務所が運営している専門サイトや
おすすめコンテンツをご紹介

相続・遺言
《無料相談》実施中!

https://www.fukuoka-shihousyoshi.jp/souzoku

暮らしに役立つ
法律メルマガ

https://mi-g.jp/mig/registration

福岡で不動産事業を
始めたい方へ

https://www.fukuoka-shihousyoshi.jp/estate

福岡自己破産
無料相談室

http://fukuoka-jikohasan.net/

福岡債務整理
無料相談室

http://fukuoka-saimuseiri.net/

福岡個人再生
無料相談室

http://fukuoka-kojinsaisei.net/

出版物紹介

https://www.amazon.co.jp

ふくおか司法書士法人では、不動産登記、商業登記、過払い請求・個人再生・自己破産・任意整理・時効援用などの債務整理、相続・遺言、成年後見、債権回収 交通事故などについての手続き全般を行っております。それぞれの業務に専門スタッフを配置し、依頼者のためにふくおか司法書士法人で対応しうる限りの支えになることを心がけております。また、より高い専門性を生み出すために弁護士、税理士、社会保険労務士等の他士業の先生方とのネットワークを駆使し、ワンストップで対応。ふくおか司法書士法人を選んでご来所いただいたお客様に、満足して、笑顔で帰っていただくために、私たちはどんな苦労も惜しみません。

初回相談費用無料

LINEでのご相談はこちら